ロクリアン・クロマチック・コンセプト(Locrian Chromatic Concept):2

注1)前回の知識が必要です↓

nnj-pi.hatenablog.com

注2)正式な教育を受けていないので論理的な飛躍がありましたら教えてください。

 

さて、恒例の注意書きも終わったところで前回の続きのロクリアン・クロマチック・スケールを応用していきましょう...の前に飛ばしても良い部分を書きます。

 

~~~飛ばしてよい部分~~~

ジョージラッセルさんはマイルスデイヴィスさんの「全てのサウンドのchangeが知りたい」との発言をきっかけにLCCを作り上げたそうなので、この理論の主張したい最終的な帰結として「コードトーンが含まれていないスケールにもチェンジできる。例えば、CM7上ではCリディアン♭3のように。」といったものだと思っています。(個人的な意見)

つまり、ロクリアン・CCでもロクリアントニックが分かれば、どのロクリアン・クロマチック・スケールで弾いても良いので記事を書くか迷っていましたが、とりあえず主なスケール3つのみしてみます。

~~~おわり~~~

 

  • ロクリアン・♮3・スケール

Cロクリアン・♮3・スケール

「ド」「♭レ」「ミ」「ファ」「♭ソ」「♭ラ」「♭シ」「ド」

 

することは前回と同様。4和音を取っていきましょう。

「Cm7-5」「♭DM7」「E69,♯11(omit3,5)」「FmM7」「♭GM7」「♭Aaug7」「♭Bm7」

となり、「ド」が含まれているコードを取ると、

「Cm7-5」「♭DM7」「FmM7」「♭Aaug7」

となりました。これから、

「m7-5」・・・ルート音

「M7」・・・M7音

「mM7」・・・5th音

「aug7」・・・3rd音

と分かりました。

 

  • ロクリアン・♮6・スケール

Cロクリアン・♮6・スケール

「ド」「♭レ」「♭ミ」「ファ」「♭ソ」「ラ」「♭シ」「ド」

コードは、

「Cm7-5」「♭DaugM7」「♭Em7」「F7」「♭GM7」「Adim7」「♭BmM7」

となり、「ド」の含まれるコードは、

「Cm7-5」「♭DaugM7」「F7」「Adim7」

となりました。これから、

「m7-5」・・・ルート音

「augM7」・・・M7音

「7th」・・・5th音

「dim7」・・・3rd音

と分かりました。今までは「7th」は3rd音でしたが、今回の結果から5thの音をロクリアントニックにとってもいいと分かりました。

 

  • ロクリアン・♮2・スケール

C ロクリアン・♮2・スケール

 「ド」「レ」「♭ミ」「ファ」「♭ソ」「♭ラ」「♭シ」「ド」

コードは、

「Cm7-5」「Dm7-5」「♭EmM7」「Fm7」「♭GaugM7」「♭A7」「♭B7」

となり、「ド」の含まれるコードは、

「Cm7-5」「Dm7-5」「Fm7」「♭A7」

から、

「m7-5」・・・ルート音

「m7-5」・・・7th音

「m7」・・・5th音

「7th」・・・3rd音

と分かり、m7-5は7th音をロクリアントニックにできると分かりました。

 

  • まとめ

新しく出てきたコード名は「dim」「aug」「mM7」ですね。7thのロクリアントニックは3rdでも5thでも取れると分かりました。

 

 今回はこれで終わりです。

面白そうなアイデアは浮かんでいるので考えがまとまり次第、次の記事を書こうと思ってます。

ロクリアン・クロマチック・コンセプト(Locrian Chromatic Concept):1

注1)まず初めに、これはリディアンクロマチックスケールの記事ではないです。

 

注2)読むにはリディアンクロマチックや倍音の知識が必要かもです。

 

注3)正式な教育を受けていないので論理的な飛躍がありましたら教えてください。

 

 

 さて、注意書きから始まってしまいましたがロクリアン・クロマチック・コンセプトの話します。

 

と書いてすぐ始めたいのですが、基礎となる理論の説明をしていきます。

 

  • ミッシング・ファンダメンタル

簡単に言えば鳴ってない音が鳴っているように感じると言うものです。

(下の倍音は物理現象として存在しないので実際は知りませんが)

 

初めに、「C3」の音を鳴らしてみます。倍音の「C3、C4、G4」が鳴ります。

次は逆に「C4、G4」の二つの音を同時に鳴らしてみます。

すると、「C3」の音が鳴っているように感じるといった音響心理学の知識です。

 

これはミッシング・ファンダメンタルを応用したものです。(おそらく)

(※濱瀬さんの著書ブルーノートと調性 - インプロヴィゼーションと作曲のための基礎理論』に詳しく書かれているそうなので、読んだら分かりやすく編集してみます。)

 

倍音は「基音×2,3,4...」の音ですが、下方倍音は「基音×1/2 , 1/3 , 1/4 ...」と定義されたものです。

したがって、「G3」の下方倍音は「G2、C2」なので「C」の下方倍音は「F」、「F」の下方倍音は「B♭」です。

 

  • 音の傾性

調性が確立しているとき、スケールの半音関係にある音は半音上、もしくは半音下に着地したい欲求が働きます。

一番有名な傾性は導音「シ」です。「シ」は「ド」への傾性があります。

他に「ド♯」は「ド」への傾性があります。

 

下の五度圏で説明すると、上方へ着地するときは7つ反時計回り(外向)して、下方へと着地するときは7つ時計回り(内向)していることが分かります。

次からは半音上に傾性がある音を外向傾性音、半音下に傾性がある音を内向傾性音と呼びます。

 

f:id:nnj_pi:20181104212531p:plain

(「傾性音が上方へ着地するときは5つ内向でも良いのでは?」と考えたけど、上方倍音は外向で作られたから上方着地は7つ外向の方が自然な考えだと思った。)

 

  • ロクリアン・クロマチック・コンセプトに至るまでの考察

五度圏を見ながら、下方倍音を並べるとロクリアンスケールが出てきます。

リディアン(外向倍音)とロクリアン(内向倍音)はトーナル音を中心に対照的なものと分かりました。

 

さらに音の傾性の観点からこれらのスケールを見てみます。

リディアンには「ファ♯」→「ソ」、「シ」→「ド」の二つの外向傾性音があります。

ロクリアンには「ファ♯」→「ファ」、「レ♭」→「ド」の二つの内向傾性音があります。

 (いやいや、ファ♯→ファって傾性は感じた事ないな...って思ったけど、一応ここではこのように定義します。)

 

 スケール内の傾性音から同じコード上でも、音を上行させる時はリディアン、下行させる時はロクリアンと分けて用いるべきだと考えました。

 

  •  ロクリアン・クロマチック・コンセプト

ここからはリディアン・クロマチック・コンセプト と同様に、ロクリアントニックを考えていきます。

Cロクリアンの四和音を作ると、

「Cm7-5」「♭DM7」「♭E7」「Fm7」「♭GM7」「♭A7」「♭Bm7」

となり、コード音に「ド」が含まれていないものを消すと、

「Cm7-5」「♭DM7」「Fm7」「♭A7」

となりました。

 

これから

「コード」・・・ロクリアントニック

と表記すると、

 

「m7-5」・・・ルート音

「M7」・・・M7音

「m7」・・・5th音

「7th」・・・3rd音

 

のロクリアントニックを取って弾けば良いと分かりました。

 

  • ロクリアン・クロマチック・スケール

リディアン・クロマチックでは協和音を使って他の代理のリディアンスケールを弾けるように、ロクリアン・クロマチックでも代理のロクリアンスケールでも弾くことができると考えます。

 

またロクリアンは内向で作ったので、協和する音は順に「B」「E」「A」「D」「G」となりますが、上方倍音(外向)と対照的に定義して作られたので「B」と「G」は不協和とします。

 (リディアンクロマチックでの不協和は「C♯」と「F」なので)

 

ロクリアン・♮3・スケール

「ド」「♭レ」「ミ」「ファ」「♭ソ」「♭ラ」「♭シ」「ド」

 

ロクリアン・♮6・スケール

「ド」「♭レ」「♭ミ」「ファ」「♭ソ」「ラ」「♭シ」「ド」

 

 ロクリアン・♮2・スケール

 「ド」「レ」「♭ミ」「ファ」「♭ソ」「♭ラ」「♭シ」「ド」

 

 これらが代理のロクリアン・クロマチック・スケールと分かりました。

また組み合わせることもできるので、オルタードやホールトーン等も弾く事ができます。

 

 長くなりましたが今回は以上で終わりです。

f:id:nnj_pi:20181104212531p:plain

(書く機会があれば)次回は代理スケールのロクリアントニック探す記事を書きます。

全裸DTMの効果

 ある日、プロ作曲者様Tansa神とツイッターをしていると、

 と教えて頂きました。

 

 全裸DTMとは、その名の通り服を全て脱いでDTM(パソコンで作曲)をする事を指します。なぜ、全裸DTMによってクリアなサウンドが得られるのでしょうか。

 

 全裸DTMの有用性を理解するあたり、今回は音響学の観点から考えてみましょう。

1.音の基本法

  音源をスピーカー、観測者を私たちとします。その間には空気があるので、音は空気を媒質にし伝搬すると考えられます。それを下にまとめました。

 

i)スピーカーが微小時間内に動く

ii-1)空気が圧縮された情報は音速で空気中を伝わる

ii-2)空気が圧縮され、圧力が高くなる

iii)観測者が音を観測する

 

 これらを定量的に考えてみましょう。理想気体の空気の圧力をp_0、空気密度をρ_0とする。また、簡単のため音が横(x軸)方向へのみ伝わるとします。

 

i)スピーカーが微小時間t内に動き、速度uへ達する。

ii-1)スピーカー空気中を伝わる情報はcで進むとする。(c>>u)

ii-2)yz面と(ct-ut)で作る体積内の圧力はp、空気密度ρはだけ増加する。

 iii)波動方程式に則り観測者まで届く

 

 これから波動方程式が導き出せば良いわけですが、まずはyz面の単位面積における運動量保存則を考えます。「空気に与えられる力=空気中運動量の時間変化」なので、

  p=\frac{d}{dt}ρ_{0}ctu

  p=ρ_{0}cu   (1)

が得られます。これは「空気圧(音圧)」と「スピーカーが空気を圧縮する速さ(粒子速度)」の関係を示した式です。

 

  続いて、単位面積当たりの質量保存則が成り立つと考えると「スピーカーから圧縮される前の質量=圧縮された後の質量」なので

  ρ_{0}ct=(ρ_{0}+ρ)(ct-ut)

 となり、微小量(ρu)の掛け算は非常に小さくなるので、この項を落とすと、

  u=\frac{ρc}{ρ_{0}}   (2)

が得られます。これも同様に「音圧」と「粒子速度」の関係を示した式です。

 

(1)式(2)式より

  p=c^{2}ρ   (3)

が得られました。これは「空気密度」と「空気圧の比例関係」の比例関係を示した式です。

 

 

2.音の波動方程式

 題1では基本法則を導き出しました。これらの基本法則を使って波動方程式を導きます。

 

 まず、粒子の質量は連続でなければならない事を定量化していきます。定量化する準備として、定性的に表現すると、

 「ある体積に流入する粒子の質量」ー「流出する質量」=「残る質量」

が言えます。断面積S[x,x+dx ]が作る体積で考えて式に表すと、

  ρ_{tot}(x)Su(x)-ρ_{tot}(x+dx)Su(x+dx)=???

となり、ρ_{tot}(x)u(x)→ρ_{tot}u(x)として、この式をまとめると、

  ρ_{tot}u(x)S-ρ_{tot}u(x+dx)S=???

となります。「???」の部分を求めるために「流出する質量」を一次の項までテイラー展開すると、

   ρ_{tot}u(x+dx)S=ρ_{tot}u(x)+\frac{∂ρ_{tot}u}{∂x}dx

となります。(簡単のために省略していますが、ρ,uは時間成分も持っているため偏微分)

 これらの式を使用すると

  ρ_{tot}u(x)S-ρ_{tot}u(x+dx)S=-\frac{∂ρ_{tot}u}{∂x}dxS

ある体積に残る質量が得られました。

 

 ある体積には時間が変わっても常に-\frac{∂ρ_{tot}u}{∂x}dxSだけ質量が残ると考えてよいので(これ波動方程式立てるために無理やりやってるみたいで違和感あるけど、音伝わってる時にある部分だけ真空になったら怖いよねって言い聞かせつつ)、

 「単位時間に対して空気密度の変化率」×「体積」=「単位時間に残る質量(どの時間でも一定)」

 が成り立つとすると、

  \frac{∂ρ_{tot}}{∂t}dxS=-\frac{∂ρ_{tot}u}{∂x}dxS

となる。したがって、

  \frac{∂ρ_{tot}}{∂t}dxS+\frac{∂ρ_{tot}u}{∂x}dxS=0

 と分かりました。

 ここで、ρ_{tot}u=ρ_{0}u+ρuの第二項は微小量の掛け算なので落とすと、

  \frac{∂ρ}{∂t}+ρ_{0}\frac{∂u}{∂x}=0

 が成り立つ。また、準備のためこれを時間で偏微分しておく。

  \frac{∂^2ρ}{∂t^2}+ρ_{0}\frac{∂^2u}{∂x∂t}=0   (4)

 

 次にある体積にかかる外力についての運動方程式を立てます。

 x軸にのみ力が存在しないと考えると、

 「右向きの外力」-「左向きの外力」=「質量×加速度」

となる。空気密度の保存則と同様にテイラー展開すると

  p_{tot}(x)S-p_{tot}(x+dx)S=-\frac{∂p_{tot}}{∂x}dxS

が成り立つので、運動方程式を立てると、

  -\frac{∂p_{tot}}{∂x}dxS=ρ_0dxS×\frac{∂u}{∂t}

となり、同じく

  \frac{∂p}{∂x}+ρ_0\frac{∂u}{∂t}=0

となる。また準備のためにxで偏微分しておく。

  \frac{∂^2p}{∂x^2}+ρ_0\frac{∂^2u}{∂x∂t}=0   (5)

 

 

 さて、準備が整ったので、波動方程式が求まる。(4)式(5)式の第二項を消し、(3)式を代入すると、

  \frac{∂^2p}{∂x^2}-\frac{1}{c^2}\frac{∂^2p}{∂t^2}=0

と音圧の波動方程式が求まった。これから音圧は速度cで伝搬することが分かる。

 また、前項1で求めた比例関係から

  \frac{∂^2u}{∂x^2}-\frac{1}{c^2}\frac{∂^2u}{∂t^2}=0

  \frac{∂^2ρ}{∂x^2}-\frac{1}{c^2}\frac{∂^2ρ}{∂t^2}=0

 が言えるので、粒子速度や空気密度も速度cで伝搬すると分かる。

 同様にして3次元について解くと、

  \frac{∂^2p}{∂x^2}+\frac{∂^2p}{∂y^2}+\frac{∂^2p}{∂z^2}-\frac{1}{c^2}\frac{∂^2p}{∂t^2}=0

 となる。

 

 

3.音の反射と透過

 やっと波動方程式を導けたわけました。お疲れさまでした。あともうひと踏ん張りです。

 さて、音圧の波動方程式から求まる一般解は定数A,Bを用いて

  p(x,t)=Ae^{j(ωt-kx)}-Be^{j(ωt+kx)}

 と分かります。また粒子速度の一般解は上式と(2)式より

  u(x,t)=\frac{1}{ρc}(Ae^{j(ωt-kx)}-Be^{j(ωt+kx)})

 と分かりました。どちらも第二項は逆向きに進む波なので、今回はこの項を落とします。

 

 入射をi、反射をr、透過をtとすると、反射波の進む方向に気を付けて、定数Pを用いると音圧は

  p_{i}=P_{i}e^{j(ωt-kx)}

  p_{r}=P_{r}e^{j(ωt+kx)}

  p_{t}=P_{t}e^{j(ωt-kx)}

 と表される。また粒子速度については、 

  u_{i}=\frac{P_{i}}{ρ_{1}c_{1}}e^{j(ωt-kx)}

  u_{r}=-\frac{P_{r}}{ρ_{1}c_{1}}e^{j(ωt+kx)}

  u_{t}=\frac{P_{t}}{ρ_{2}c_{2}}e^{j(ωt-kx)}

と表される。

 

 境界条件より

  p_i+p_r=p_t

  u_i+u_r=u_t

となる。粒子速度の境界条件を音圧で表現すると(2)式より

  \frac{1}{ρ_{1}c_{1}}p_{i}-\frac{1}{ρ_{1}c_{1}}p_{r}=\frac{1}{ρ_{2}c_{2}}p_{t}

である。

 これにρ_{1}c_{1}を掛けて音圧の境界条件を足したもの、ρ_{1}c_{1}を掛けて音圧の境界条件を引いたものを用意する。

  2p_{i}=(1+\frac{ρ_{1}c_{1}}{ρ_{2}c_{2}})p_{t}

  2p_{r}=(1-\frac{ρ_{1}c_{1}}{ρ_{2}c_{2}})p_{t}

 これらを使って音圧の透過率Tと反射率Rを求めると、

   T_{p}=\frac{p_{t}}{p_{i}}=\frac{2ρ_{2}c_{2}} {ρ_{1}c_{1}+ρ_{2}c_{2}}

   R_{p}=\frac{p_{r}}{p_{i}}=\frac{ρ_{2}c_{2}-ρ_{1}c_{1}} {ρ_{1}c_{1}+ρ_{2}c_{2}}

と分かった。

 

 

 4.音の吸音率

 最後の項です。ここでは実際にどのくらい服が音を吸音してしまうのか見てみましょう。

 まず、音のエネルギーは実効値p^2と瞬時値P^2の関係¥\sqrt{2}p=Pを前提として

  I=\frac{p^2}{ρc}=\frac{P^2}{2ρc}

と表せる。よってエネルギーの反射率は

  |R|^2=\frac{I_{r}}{I_{i}}=\frac{P_{r}^2}{P_{i}^2}

となる。反射しなかったものは全て吸収されたとみなせるので、吸収率は

  α=1-|R|^2=\frac{I_{i}-I_{r}}{I_{i}}=\frac{P_{i}^2-P_{r}^2}{P_{i}^2}

と表せる。

 

 人間は2000Hz前後を音の中心として認識する人が多いらしい(音圧アップのためのDTMミキシング入門講座 石田ごうき著 P63)ので2000 Hz帯で考えてみる。

 "遮音と吸音"さんのサイトによると、パイルカーペット(10 mm)の残響室法吸音率は2000 Hzで0.30でした。また、人物の吸音率は0.42でした。

 よって人体に届くまでにパイルカーペットがあると、

  (1-0.3)×0.42=0.29

となり、人体は本来42%吸収するはずだった音を29%しか吸収できなくなります。

 これは誤差では収まらない範囲なので、確かに全裸DTMには有用性があり、クリアなサウンドになると考えられます。

 

 

 5.まとめ

  • 普段10 mmのパイルカーペットを着ている人が全裸でDTMするとクリアなサウンドになる。
  • プラグインとの比較すべきだけど、めんどくさい
  • Tansaさんは神

 

 以上で全裸DTMについての記事は終わりです。

最後に、Tansaさんが編曲された曲をぜひ聞いてください。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LCC(リディアン・クロマチック・コンセプト)について噛み砕いてまとめてみた

田中秀和の楽曲を研究する時にLCCが必要?tom-H@ckLCCを使ってるとツイートしてた?なんじゃそら。

 

 

 

LCC」と言う単語、MONACA曲が好きな方は、稀に良く聞くと思います。

でも、googleで調べても難しいサイトしか無いし、そもそも解説してるサイトが少なすぎる!もっと分かりやすく説明して!

と言うワガママな皆様に朗報。元塾講師(1日で辞めた)俺が勉強して参りました。

 

 

 

Q.そもそもLCCって何?

分かります。その気持ち。略しすぎなんだよなぁ…

「リディアン・クロマチック・コンセプト」と言います。意訳すると、リディアンスケールにするよ考えるよ!って感じ。

つまり、1つのコードに対して、1つのリディアンスケールの音階割り当てましょ!って事。分かるかな。

 

 

 

Q.そもそもリディアンスケールって何?

Cイオニアンの「ドレミファソラシド」のファが半音上がった音階だよ。教会旋法、リディアンなんかでぐぐると、音楽的教養のある方達が分かりやすく解説してくれてるよ。

 

 

 

Q.なんでリディアンスケールを使うの?別に他のスケールでもええやん。

これね。ちょっと数学的な話になるから、数学嫌いな人は「リディアンスケールに使われてる音が一番、不協音が無い(=協和的)」って覚えてね。

今から数学的な話をするよ。嫌いな人は次のQまで飛ばしてね笑

波ってのにはその2倍、3倍…って振動数の波形が含まれてるんだよね。例えば「ド」を基本波形とすると、その2倍音(基本波形の振動数2倍)は完全5度上の「ソ」。

音楽に話を戻すと「ド」の音を鳴らした時に、一番大きい音は「ド」(当たり前)、×2番目(○3番目でした,2番目はオク上のド)に大きい音は「ソ」って感じ。だから、耳が良い人は「ド」鳴らすと小さく「ソ」が聴こえるはず。俺は聴こえん。

言いたい事は、ドにはソが含まれてる。ソにはレが含まれてる…って続けていくと、

「ド、ソ、レ、ラ、ミ、シ、♯ファ、♯ド、♯ソ、♯レ、♯ラ、ファ」

って順番になって、右に行くにつれて「ド」と一緒に鳴らすと不協和な音になるんだ。(♯ドは例外。後述します。)

左から7音集めたらリディアンになるよね。

つまり、リディアンスケールが一番協和なスケールなんだ。これがLCCでリディアンが使われる理由。

(この理論提唱した人は本来Cリディアンが正しく、Cイオニアンを基準にした過去の人は間違ってると言ってた)

(地球人はCイオニアンで育ってきたからCリディアンは違和感感じるけど、Cリディアンで育ってきた地球外生命が私たちの曲を聞いたら違和感感じると思うよ笑)

 

 

 

Q.なんでド鳴らしてる時の♯ドは不協和音なの?

不協和音の定義だからだよ。

って書いたけど詳しくは分かんない。何か情報知ってたら教えて下さい(。・ω・。)

 

 

 

さて、必要な知識も揃ったからLCC解説していくね。(長くなってごめんね!ガハハ!)

 

 

 

最初にも書いたけど、1つのコードに対して1つのリディアンスケールを割り振るんだよね。(自動的に割り振られるの方が伝わりやすいかも)

例えば、CM7のコードだと、Cリディアンを使う。G7だとFリディアンを使う。AmだとCリディアンを使う。って感じね。雰囲気は掴めたかな。

ここで疑問が浮かぶよね。なんでそんなすぐ分かるの?って。

 

 

 

まず始めに、Cイオニアンで4和音作ってみるよ。I〜VIIまで書くと

「CM7、Dm7、Em7、FM7、G7、Am7、Bm7b5」

だね。これらのコード上ならCイオニアンが使えるって、古典和声学をやった事ある人は分かると思うし、感覚で作ってる人も何となく分かると思う。

 

 

 

次に、CリディアンでI〜VIIの和音作ると(LCC説明するのに無理やりドが含まれる和音にしました)

「CM7、D7、C/E、♯Fm7b5、GM7(11)、Am7、Bm7b9」

だね。これらのコード上ではCリディアンが使えるよ。

これを見ながら言い換えれば、

M7はrootリディアン。(例えばCM7だとrootがドだからCリディアン)

7thは7thリディアン。

m7b5はb5リディアン。

m7はb3(mの音)リディアン。

m7b9はb9リディアン。

を使えるって事。

(なんでこんな事が言えるかって?ちゃんとLCC履修してないから合ってるか分からないけど、イオニアンのコード見るとM7が二つあるから、M7上でrootイオニアン、5イオニアンの二つの選択肢が合って自動的には決まらない。逆にリディアンは同じコードトーンが無い為、確実に1つのリディアンが定まるからって事だと考えてる。)

 

 

 

って事で、コード見たら一瞬で何処のリディアンで弾いたら良いか分かるから即興でよく使われてるよ。(リディアンスケールしか覚えなくていいし笑)

他にも幅広い応用があるけど、また今度ね。バイバイ。